ICSコラム

防音の基本②~吸音と拡散の役割と効果について~

前回の防音の基礎②は遮音についてご説明しました。

今回は吸音について説明します。

吸音とは
その名の通り音を吸収することを意味していますが、遮音と違い軽いスポンジ状の素材やグラスウールなどがよく使われます。
音源からの音波は吸音材の表面で拡散し音波同士が干渉したり吸音素材にぶつかることで熱エネルギーに変換されることで反射が抑制されます。
音波のエネルギーは、高音域のほうが弱く低音域に行くにしたがって強くなるため高音域のほうが吸音しやすくなります。薄い吸音層でも高音域が吸音できるのはそのためです。低音域を吸音しようとするとより大きなエネルギーを吸収する必要があるためそれだけ厚い吸音層が必要になります。数十㎝の厚さが必要になりますので現実的ではありません。そのため、最近では低域拡散を重視していることが多いようです。

拡散とは
先に述べたように特に低音域については一般的な吸音材では吸音が難しく、吸音層に入ってきた音は、エネルギーを保持したまま壁に当たり跳ね返ってしまうため壁同士が平行な部屋では特定の周波数で音が定在してしまいます。
拡散の考え方は壁に当たった音波を四方八方に分散して跳ね返すことで音の定在を抑制するものです。最近のスタジオでは平行面を作らない部屋の設計はコスト面で難しく、長方形に近い形の部屋が多いため、音の定在が起こりやすく拡散はとても有効な方法といえます。

以上のことを踏まえリスニング環境を整えると仕事環境はより良くできるでしょう。

お困りのことがあれば、伊藤忠ケーブルシステムにご相談ください。

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